血液型占い・・・。
　この「占い」がメジャーになった頃から、ずっと胸につかえているものが在る。いや、親しい人には、その占いが話題に挙がるたびに、同じようなことを言ってきたので「つかえている」という表現は誤っているかもしれないが、とにかく、ラジオやテレビでも誰かが「あ、君は×型だから、こういう性格なんだぁ。」などとほざいているのを見聞きするたびに、「アホか！」と思ってきたものである。

　俗に言う「血液型占い」は、Ａ型、Ｂ型、Ｏ型、ＡＢ型というたった4種類の血液型によってその人の人格を分類してしまうものである。こんな馬鹿な話が在るか?血液型って言えば、先の4つの分類以外にも様々な分類法が在って、例えば有名なものにはＲｈが(+)か(-)かというものがある。ABOBA分類とＲｈ分類を組み合わせると、これだけで血液の種類は8種類に分けることが出来る。更に他の分類も考慮すると、もっともっと沢山の種類になる筈である。例えば、その結果50種類の血液型に分けられれば、50の人格が出来るわけで、こうなれば12(最近では13とも言うが)種類にしか分けられない星占いよりも信憑性が増すというものである。（占星術は実の所、生まれた時間などにより、もっと細かい占いが出来る。先の表現は、言葉のあやである。）
　つまり、血液型では人の性格は判断できない、と主張しているわけではないのである。もしかすると、血液をこと細かく分類していくと、実際に同じ血液型の人間は似たような傾向の性格であるかもしれないという、興味深いことも分かるかもしれない。（ただ、そのような面倒な占いならば、まず流行らないだろうが(^^;）
　しかし、世間の血液型占いは4種類の血液型を根拠にしているに過ぎないではないか!?

　「なにをそんなつまらん事で目くじらを立てているんだ?!あんなものは、遊びだよ、遊び。」という貴方は、ここまで読んでいただき誠に申し訳ないが、この文書を読む必要のなかった人である。それはまさしく正論であり、僕もそう思っている。しかしながら、この馬鹿な遊びを真剣に占いだと信じている可哀相な者も存在しているのである。

　この、とりあえずコミュニケーションを図る為に用いられる「血液型占い」という遊びを、本当に人を判断することに利用する人がいるのならば、これからはそのような心構えではなく「シャレ」で使う様にして欲しいと思う。